平成30年度施政方針

―はじめに―

平成30年第1回野木町議会定例会の開会にあたり、私の町政にあたる所信の一端を申し上げます。また同時に平成30年度野木町一般会計予算及び特別会計予算の概略(案)も申し上げますので、何卒、町民の皆様及び議員の皆様にはご理解の程をお願い申し上げます。

―町政運営の基本方針―

国はこの度、働き方改革や人づくり革命、生産性革命、及び地方創生等の項目を示し、新しい国創りの指針として施政方針を発表しました。これを実現するための意識改革は、一朝一夕に成しえるものではありませんが、わが町としても進められる政策については、研究して参りたいと思います。働き方改革では、いろいろな状況の如何に係わらず、誰もがその能力を最大限発揮できるような働き方の研究、人づくり革命では多様な学びが保証される教育の環境整備、地方創生ではわが町の独自性が発信できる施策の検討等、取り入れていけるものについては、今後積極的に対応して参りたいと思っています。
一方、世界情勢に目を向ければ、北朝鮮や一部中東地区等での不安定要素はあるものの、経済面では、米国や中国の好景気にけん引され、日本経済も好況のうちに進んでいると認識されます。従いまして国においては、次年度予算を歳入増とみなして組み立てられつつあります。また、東京都のような大都市においては税の増収も見込める状態となっております。しかし、野木町のような小さな地方自治体にとりましては、打ち寄せる少子高齢化の大波、法人税収の減額や固定資産の評価減に伴う歳入減等による苦しい財政運営は免れず、事業全体の見直しとともに新規事業の進捗度を遅らせる等の措置を余儀なくされています。このような厳しい状況にあって、町では歳入歳出の一体的な改革を進め、町政運営全体をスリム化する必要があると判断せざるを得ませんでした。特に歳出の徹底した見直しと重点化を図り、効率的な運用を心掛けました。
本年1月末にまとめた町民アンケートにより判断すれば、約61パーセントの人の回答が、「合併しないで独立した自治体としての野木町」を望んでおり、合併を希望する方たちは14パーセントとの結果をみています。昭和、平成と過去大きく自治体の合併が謳われた中で、独立の道を歩む選択をしてきたわが町の歴史的基盤に立った時に、改めて持続可能な自治体として進む基礎をしっかりと据えなければならないと思います。町民の皆様のこの町を愛する気持ちを最後まで生かしていけるように、厳しく険しい道程のピンチを、またとないチャンスに変えられるよう、全力で取り組んでまいります。
さて、野木町では、町の将来像を「水と緑と人の和でうるおいのあるまち」と位置づけ、「やさしさと安らぎに満ちた明るいまち」を目指して、自然豊かで人々が安らげる、心豊かな文化の薫り高い町となるように努力しているところです。その実現に向けては、引き続き、「安全安心のまちづくり」「少子高齢化対策」「町の活性化策」の3重点施策を柱に据えて、進んでまいります。国においても、少子高齢化は『国難』と捉えて新たな国創りの道を拓いていくとしていますが、現在のところ効果的な解決策を示すには至っていません。従いまして、いずれの施策も自立性を持ち、総力で当たっていかなければならないと思っています。その中でも、人を育み町の将来の人材育成である「教育」政策と、支えあい、心触れあうやさしい「福祉」政策については、できる限り促進を図ることといたしました。また、読書の町宣言や健康タウン宣言などの特徴ある宣言に対しての継続的な配慮も考えていきたいと思います。
町政は町民のためのものです。町民が主役と捉え、野木町自治基本条例に添って、町民との協働によるまちづくりを推進してまいります。財政難の折ですので、官民一体となった協力体制を築いていきたいと思っております。小さい野木町だからこそできる、町民の皆様との顔の見える信頼関係を大切にし、開かれた町政をさらに目指してまいります。そしてこの災害の多い時代を、自助、互助、公助、扶助の高め合いをとおして、地域力を高めていきたいと思います。
安全安心で心豊かな生活のため、精神的にも幸せが実感できますよう、政策の実行には創意工夫を凝らしてまいります。自然に溢れ、幸せ招く「ふくろう」が毎年営巣している、「招福の町」野木町をみんなで宣伝していきましょう。
本年は第8次野木町総合計画前期(H28~32)の中間点にあたります。計画策定当時との財政状況の変化や社会的条件及び自然現象の変異にも柔軟に対応できるよう、更に効率的な行財政運営を心がけてまいります。そして何よりも町民の視点に立った町民本位の行政を、町民、議会、町役場が協力し合って進めていく必要を感じます。次に平成30年度の3重点施策を申し上げます。

―平成30年度の重点施策―

(1)安全安心のまちづくり

わが町は自然災害が比較的少ない方ですが、近年の気象変化等により、「大雨被害への備えをもっと充実させてほしい」という町民の要望が、特に多いと認識しております。そのため、一昨年末に、避難所等を示した洪水ハザードマップを全戸配布しましたが、国の基準が変わりましたので再度改正版を作り配布します。また、逆川排水機場改修など、町内の雨水処理に係わるいくつかの事業も進めている途中です。
その中でも逆川排水機場ストックマネジメント計画策定事業は最終年度として仕上げていきます。この計画に沿って平成31年度より実施設計を順次進めます。また、防災メールの普及促進や区、自治会、自主防災組織、民生委員、消防団等と町との連携強化を進め、平成31年秋に行う予定の全町避難訓練の準備を整えてまいります。
道路整備においては通学路の安全確保を優先して進めます。即ち、若林地内の町道一級幹線5号線道路改良工事や第一松原踏切に隣接する町道二級幹線4号線道路改良工事が最優先事業となります。また、他自治体との関連事業として、新4号国道アクセス道路、都市計画道路3・4・7号小山野木線も事業の推進を図ります。
さらに町内の中学校に防犯カメラを設置します。小学校にも平成31年度以降順次設置していきます。他に、平成30年度には、地域への防犯カメラ設置補助について区、自治会長様等との協議に入ります。
また、野木町唯一の公共交通であるデマンドタクシーについては、「ドア・トゥ・ドア」(Door to Door)の利点を最大限活用していただき、運行についても利用者に、より便利になるように研究してまいります。

(2)少子高齢化対策

少子高齢化の傾向は野木町でも大きな問題であると捉え、妊娠から出産、育児、介護等様々な相談をワンストップで受けるための総合サポートセンターを、平成31年4月にオープンするための準備期間とします。いろいろな立場の人の気軽な相談窓口となり、今までにない多世代間の交流促進のために多くの人達の知恵が出し合えればいいと思います。この野木町のサイズだからこそできる、協働のまちづくりの一環として、サポートセンターが十分機能できればと思っています。
子育て支援策としては、18歳までの医療費無料化や出産祝金、第3子以降小中学校等入学祝金支給等で今後も応援してまいります。また、新たに新生児聴覚検査事業や2歳児歯科健診事業を実施してまいります。
学校教育部門では、多様な子供たちに適切に対応し「多様な学びの保証」を確立するために、非常勤講師、支援員、スクールカウンセラー等19名を町独自に加配します。更に給付型奨学金制度も継続実施し、経済的理由で修学できないことのないように支援します。
また「きらりと光る読書の町」宣言に伴い子どもの読書活動推進のために学校図書館司書を引き続き全校に配置し、読書の町ならではの環境づくりを推進してまいります。
なお、幼児期のブックスタートに加えてブックプラスワンも継続し、町から本をプレゼントします。また、授業の効率と理解度をさらに高めるためにも、ICT支援事業を継続実施します。
特に、英語教育では、国際性を備えた人材育成のために、中学生の海外派遣事業を継続します。さらに、新学習指導要領への対応のために、新たに、ALTを1名増員して全校配置するとともに、国の示した義務教育9カ年間で英検3級程度の能力を到達目標としたことを鑑みて、受験者に対して受験料の補助を行います。
今後の課題としては、「コミュニティスクール」の実現が挙げられると思いますが、これには学校、家庭、地域が一体的な協働の精神のもとに作り上げ運営する必要があると思いますので、より良い地域づくりと連動する形で進められればと思います。
なお、懸案となっています多機能型図書館への改変につきましては、歴史ある野木町図書館に相応しい姿を研究して参ります。
高齢者の皆様には、健康寿命の延伸や健康増進のために、各種教室や講習会を開催し、いつまでも活力に溢れたお暮らしができますように、サポート体制を構築できればと思います。そのためには認知症予防にもなるといわれる外出の機会を多く作っていくことも大切であると思います。各地のふれあいサロンや老人クラブ等の活動を継続して支援します。一人暮らしや高齢者のみの世帯の方には、安全安心見守りネットワーク事業や軽度生活支援事業や外出支援事業等により、いつまでもご自宅で、自立性の高いお暮らしができるように支援体制が組めればと思います。そのような考えのもとで、従来から行っている高齢者への配食サービスに加えて、新規に、高齢者等のごみ出しサポート事業を開始します。また町外の病院に通院するときにご利用いただく高齢者通院時タクシー料金助成事業も続けていきます。野木町の現在があるのは、高齢者の皆様のご尽力のお陰ですので、今後とも住み慣れた環境の中でお暮らしいただけるように事業の拡充を図ってまいります。

(3)町の活性化策

町では野木町煉瓦窯周辺に人を呼び込むために四季を通じて各種イベントを企画し実施しています。この春のデスティネーションキャンペーンでは、関東一のフラワーカーペットを計画しており、誘客を図ろうと考えております。煉瓦窯は野木町を特徴づける観光資源となってきたと思いますが、今後は周辺整備と渡良瀬遊水地との一体的な利活用を隣接自治体と協調して進めていきます。昨年、「野木町煉瓦窯とハート池」が「恋人の聖地」に認定され、この4月には記念モニュメントも完成しますので、若者たちにも来ていただけるように、皆様のご意見を聴きながら検討していきたいと思います。また野木町の自然を計画的に残していく工夫をして、美しい緑の田園と平地林の景観保全のためにも、緑の基本計画の再検討をいたします。これによって平地林や水田の風景が安らぎのある穏やかな野木町の自然風景として、今後はもっと利活用できると思っています。
町内の農、商、工の活性化として、水稲種子代補助、中谷土地改良関連事業、プレミアム付商品券補助事業、中小企業融資策、野木第二工業団地造成事業、企業誘致奨励関連事業等があげられ、町も産業の振興を後押してまいります。さらに農業の後継者と不耕作地の問題は何とか打開策を検討しようと思います。他にさくらまつりやひまわりフェスティバル、産業祭、れんがまつりなどは引き続き開催しますが、削減予算でも効果が上がる工夫を凝らして開催していきたいと思います。また、4月から産業課に観光係を新設して町外へのPRにも積極的にあたっていきたいと思います。さらに野木町に人を呼び込み住んでいただけるように未来開発課に移住定住係を設置して人口増策を強力に推進していきます。また、道の駅の設置については、庁舎内の研究会を今後も持続的に続けてまいります。
以上3重要施策については、いずれも町にとっては重要なものですので確実に実行してまいります。

―予算編成の基本方針―

次に平成30年度の「予算編成の基本的な考え方」についてご説明申し上げます。
新年度予算案につきましては、歳出の徹底した見直しにより持続可能な予算編成といたしました。歳入では、町税において前年度比減の見込みであり、堅実な予算編成としたところであります。
平成30年度一般会計予算(案)は、77億6000万とし、昨年度と比較して、1億1000万円、約1.4%の減額としたところであります。継続的に3重点施策を推進するため、重点的に予算組みをしております。
また、7つの特別会計予算(案)の合計は、59億2497万9000円とし、昨年度比6億1407万円、約9.4%の減額となっております。これは、高齢化の進展に伴う医療費及び介護給付費の伸びにより、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計が増額となっている一方で、国民健康保険特別会計においては、制度改正により財政運営の責任主体が県になることから、予算編成の仕組みが一部変更になり、予算規模が縮小したため、特別会計全体としては減額となっているものであります。
一方、水道事業につきましては、料金収入が安定しており引き続き堅実な経営を維持してまいります。
以上が平成30年度予算編成の概略でございますが、執行にあたっては慎重かつ細心の注意を持ってあたってまいります。

―むすびに―

現在の町の財政事情は、益々厳しさを増しておりますが、あらゆる工夫を重ねて、皆様の生活の利便性確保のために努力いたします。また予算の執行にあたっても最大限の効果が発揮できるようにいたします。
今こそ多くの人達の力を結集して、さらに「子育てしやすく、暮らしやすい野木町」の実現にむけて、皆様方とともに力を合わせていきたいと思います。子どもたちの明るい未来のためにも、心豊かな暮らしの実現のためにも、私たちの郷土、野木町への誇りを失わずに力強く進んでいきましょう。平成30年度も、限りない情熱を持ち、町職員総力を挙げて、各事業を進めてまいりますのでご協力の程をよろしくお願いいたします。
それぞれの地域に潜在している「地域力」は、発掘すれば無限大にあると思います。町民の皆様との力の結集こそが、地域力の源に違いありません。いざ災害発災というときにも、町民と町が連携をとって進んでいくことが力となってくると思います。厳しい財政の中でも、「志は高く持ち、常に町民と共に」、という視点を忘れずに、これからも協働のまちづくりを進めてまいります。

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このページに関するお問い合わせは政策課 政策係です。

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