町政情報

Vol.32 町の宝「野木町煉瓦窯」

   町には国指定の重要文化財がひとつあることをご存じでしょうか?近代化産業遺産としての指定は那須疎水とともに県内でふたつしかなく、大変貴重なものです。町の宝として大切に保存し、未来の町民達だけでなく日本中の人達に繋げなければ、と思っています。
   それは野渡、野木地区にまたがって美しい姿を保ちながら、ひっそりと残っている旧シモレン(旧下野煉化製造会社)の煉瓦窯の事です。現在は通常「野木町煉 瓦窯」と表示しています。この窯は、端正な正16角形の円形輪窯の上に、高く煙突が伸びていて美しい煉瓦の外観には、いつも感動しますが、周辺のランドマークにもなっています。ドイツ人技師ホフマン氏により設計され、明治23年6月に完成後、昭和46年まで80年間稼働していました。当時は近くの遊水地から粘土を、思川から砂を舟で運んで、月間40万8,000個と大量の煉瓦を生産していました。国内で唯一ホフマン式プロトタイプの原形をほぼ完全に近い形で残していると思います。現存する窯の中で、きっと誰もが「日本一」と認めるホフマン窯だと思います。
   現在修復工事を進めていますが、26年には完成する予定です。国や県の支援はもとより、町議会の全員賛成の基に「修復基金」が立ち上がり多くのご芳志が寄せられ、既に工事資金にも投入されています。また「煉瓦窯を愛する会」の皆様も熱心にご協力下さっており感謝致します。町としては今後周辺整備も含めてここに人々が集まり楽しめる空間創出に向かっていきたいと思っています。名実ともに町の宝になる日を夢見ています。

2012年広報のぎ5月号掲載

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  • 【更新日】2020年1月1日
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