『ふるさと』と呼べるところが皆様それぞれあると思います。そのふるさとが心の支えになったり、その後の人生のジャンプ台となったり様々です。
私自身、出生地は旧烏山町ですが、正直なところ記憶には余り残っておりません。ただゆかりの方々に、泣き虫で「よく抱っこしたよ」とか言われると、なぜか一気に暖かさに包まれ、幸せ感に浸れます。
小・中学校、高校生まで宇都宮市で育ち、現在もその地に私の両親がおりますので、ふるさとといえると思います。大学、結婚と20代の大部分を東京で過ごしました。楽しくも忙しい日々の思い出は盛りだくさんですが、ふるさととはちょっと違う感覚です。
転勤で茨城に移り、家も建てて、そこでの子育て中に、急に夫の祖母、両親が次々と介護を要する状態となり、とうとう通いきれなくなって野木に住むことになった次第です。私もこれだけ移動すると色々な思い出が重なり、それぞれの素晴らしい出会いは忘れられないものです。誰にでも、忘れがたい思い出が各地に残っていると思います。
私のように出生地のふるさとは別にあったとしても、今、野木に長く住んでいるからには、ここを終の住処として本腰を入れ『ふるさと』づくりに励んでいこうと思っておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
皆様とご一緒にぜひ素晴らしいふるさとづくりをしていきたいと思います。
栃木県の南の玄関口として「おもてなしの心」をもってやさしくお迎えできるように、皆様の楽しい触れあいの企画、体験を広めていければいいと思います。同時に自然溢れる安全安心で住みやすいこの町が、誇れるふるさととして多くの皆様に愛されますよう願っています。
ふるさとは近くにありて思うもの、としたいですね。
皆様の足元にある素敵な宝物を発見していければ、ふるさとみがきに拍車がかかると思います。
2015年広報のぎ5月号掲載