野木町煉瓦窯のグランドオープンからこの5月でちょうど1年が経過いたしました。この間に野木ホフマン館も含めての来場者はすでに3月に5万人を超え、当初の予測を早々に超えることができました。これも皆様のご協力の賜物と、心より感謝いたします。
国内でも唯一原型をとどめる、美しい16角形のホフマン式輪窯ですから、できる限り大切に守っていきたいと思います。
これからも多くのリピーターが訪れてくださるように、イベント実行委員会の皆様の知恵や企画を結集して、多彩な楽しいイベントが続けられればと思っています。さらにレンガが実際に焼ける体験教室や自然観察スクールなどの生涯学習事業や、近辺での観光農園なども提案されていますので、少しでも実現に向けて推進していきたいと思っています。
この度、「煉瓦が薫る宿場町」というちょっと味な表題で、古河市、深谷市とともに日本遺産に申請いたしました。日本古来の宿場町にも洋風の香りが漂う不思議なバランス感覚が注目されればと期待しています。明治政府の振興策として、レンガの製造は、インフラ整備や建物建築関係では欠くことのできない、重要なものであったと思います。毎日多くの人たちが携わって、大量の煉瓦を古河駅まで出荷しただろう往時を偲べば、工員さんたちの汗にまみれた激しい息づかいも感じられて胸が熱くなります。
野木町としては、国指定重要文化財で、しかも近代化産業遺産でもある「野木町煉瓦窯」を、さらに町民みんなの宝物としてこれからもしっかりと位置付けていきたいと思います。煉瓦窯もそれを知ってか、今日も誇らしげに天に向かって堂々と煙突をそびえさせています。それに添うようにある野木ホフマン館とともにご来場をお待ちいたします。
グランドオープンより1周年を迎えるにあたり、ひと言皆様に心からの感謝と御礼を申し上げたいと思います。
2017年広報のぎ5月号掲載