2月は一年中で最も寒さが身に染みる季節です。朝起きるのがつらいという人も多いかもしれませんがもう少しの辛抱ですのでお互いに頑張りましょう。よく晴れた寒い朝などに、ふと霜の下にひっそり隠れている固いつぼみを発見すれば確実に一歩一歩春に向かっている兆しも感じられて楽しくなります。朝焼けの美しさの中で鳥たちのさえずりも春が近いことを知らせてくれるようで元気が出てきます。
また朝の寒さの中でいえば、特に日光連山の雪景色が鮮明に見えるのも今の季節で心打たれるものがあり大好きな風景でもあります。富士山がよりはっきり見えることはもちろんのこと、赤城、筑波山、八溝とはるか遠い山に囲まれたわが町にとりましてはパノラマのような美しさが味わえる格別な時です。つくづく幸せな環境の町だと思います。
また夜になると、オリオン座が定位置にはっきり見えてきて、北極星も含めて冬の空に壮大な物語が展開し始めるのもこの季節ならではの喜びでもあります。月に旅ができるかもしれない時代ですが、美しい星座の輝きに古くからの物語を思いながら見入ってしまうのも年のせいでしょうか。ついつい寒さも忘れて夜空のロマンに浸ってしまいます。
このように寒い季節の中で一見何もないような野木町ですが、心持ちひとつで豊かな自然に気づかされ、触れることができるのは、とても幸せな環境であると思いました。ITやパソコンに疲れたら、少し周囲の自然に目を向けてみると、きっと勇気と力をもらえると思います。
2019年広報のぎ2月号掲載