「野木町で誇れるものは?」とたずねられたら、皆さんは何をあげるでしょうか。それぞれいろいろな立場で、たくさんの答えが返ってくるとは思いますが、私は、『シモレンの煉瓦窯』が町の誇りとして日本中に発信できるものだと思っております。
今、この煉瓦窯が保存修復をかけるにあたって、計画が中断する形で放置されています。このままでは崩れてしまう恐れもありますので、町といたしましても早急に対策を講じていかなければならない課題であると考えております。
明治18年の下野煉化製造会社設立と同時に、ドイツ人技師ホフマンの設計により16角形の煉瓦窯が建設され、明治22年に煉瓦製造を開始したようです。昭和54年には、国の重要文化財にも指定されました。ぜひ皆さんと力を合わせて保存していきたいものです。先の明治22年といえば丸林村などの各村を集約して現在の野木町の原形ができたときでもありました。わが町はそれ以来一度も合併を経験していない栃木県ではただひとつの町です。
2009年広報のぎ7月号掲載