春に芽を出し、それぞれの花を咲かせるには、冬のうちに種を選んで蒔かなければなりません。多くの植物は、種をまいて、水と温度の条件が揃えば発芽します。4月の声を聞けば色とりどりの花々があふれ、喜びいっぱい春爛漫の時です。しかし、その花を咲かせるために努力をし、最初に種をまいた人を忘れてはならないとこの頃つくづく思います。早いところでは田植えも始まる勢いですが、やはり最初に種もみを苗まで仕立て上げた下地があって田植えが可能となります。人知れず種をまき、芽と根が出て苗となるまでの陰の力は、自然と人の協働作業です。いや、おおかた自然の力かも知れません。この野木町に住んでいると四季折々の花の色どりに恵まれて、幸福感が増してきます。その中で、冬から春への季節の変化が一番ダイナミックな変わり方だと思っています。大きな自然の力を感じます。
「種をまく人」といえば画家ゴッホも何枚か「種をまく人」の題名の絵をかきました。
彼はキリスト教の伝道師を務めていたこともあり、キリストの言葉の種をまく伝道者として「種をまく人」を描いたといわれています。深い意味があったのですね。華やかな花々を楽しむためには、その前の地道な種まきをした行程と人々を忘れてはならないと思います。そして今年度も「花と煉瓦の町、野木町」をさらに盛り上げていきたいと思います。と同時に、種をまき、育ててくれた人々の、陰のご協力も忘れてはならないと思いますし、ありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。
2026年広報のぎ4月号掲載