最近、特に感じますのは、ファッションでも生活様式でも、いろいろな分野で個性豊かで多様な特性が尊重され、私たちは選択に際して、選ぶ基準点を見いだせないまま悩むことが多いように感じます。どれが自分に一番合いトレンドなのか分かりづらい世の中になっています。一人一人の個性が重んじられて選択が自由になったことで新たな悩みも多い、という贅沢な状況が発生しています。
多様性が認められる現代は価値観も多様であって当たり前ということになり、結局は自己責任の範囲内で、たいがいのことは進んでいるのだと思います。しかし自己実現の過程では、多くの協力と影の力が働いて成就しているのも事実だと思います。個の自律性と社会全体としての共生による協力と融和性は矛盾するようでどちらも大切であると考えます。
乳幼児から高齢者まで、それぞれ目指すものは違うかもしれませんが、共に尊重して生きていけるように考えることが、私達行政にとっては最も大切な命題ではないかと思います。健常者と障害を持った人が共に、日本人と外国人が共に、人と自然が共に、それこそ共生できる、すべての分野での共生社会が望まれるところです。自然環境も厳しくなった昨今、改めて誰もが暮らしやすく住みよい共生の道を目指していきたいです。
先日電車での東京行きで、席に座れないで立っていると、若い方が「どうぞ」と言って席を譲ってくれたことが、一日のうちで3回もあり、その都度感謝で胸が熱くなりました。何気ない若い方たちの行動に明るい未来が見えるようでした。後期高齢者の私実感。
2026年広報のぎ8月号掲載