去る9月9、10日に発生した台風18号による関東東北豪雨の際に被災された皆様には心よりお見舞い申しあげます。災害は忘れた頃にやって来ると申しますが、比較的災害が少ない野木町としては、まさに、晴天のヘキレキでした。今回は降雨量が想定外に多く、甚大な被害が出てしまいましたことは大変残念でした。原因を検証して今後の対策をしっかりと組み立てていくために大雨被害対策本部を立ち上げました。また、議員、町民(区長)、執行部が一体となって対策を検討するための委員会も設立し、原因究明と対策を検討している処です。この中で今後は今回のような被害が出ないように対策を協議していきたいと思います。
現在までの被害をまとめますと、野木町では床上浸水10件、床下浸水271件(床下換気口から水が床下に浸入した家屋)と約1億2千万円余の農業被害がありました。町としては浸水被害地区への消毒や道路の補修等は致しましたが、それぞれのご家庭ではまだ事後処理が終わっていない処もあることと思います。
野木町は思川の下流域であり、利根川のバックウォーター影響域でもあります。今回の豪雨時には思川上流の全4ダムがめいっぱい貯水し、渡良瀬遊水地が満水となった、その累積雨量は上流日光で647ミリ、野木町で315ミリという驚異的なものでした。50年に一度の降雨量といわれてもまた、いつやって来るかわかりません。思川の越水を免れた事はまだ良かったのかも知れません。今後に備えてより町民間の絆を強くし、防災意識を高めていきたいと思います。何といっても人と人との連携体制は大切です。
今年度中には、まず川西地区・新橋区に防災行政無線を設置します。いずれ全町に広めていきますので宜しくお願い致します。
安全安心のまちづくりのために、今回の被害をよく検証し、対策に全力を傾注していきます。皆様の英知も結集し、水害から町を守れる体制を整えてまいります。
2015年広報のぎ11月号掲載